雑記

昔、知人と話題になった「好物は何によって決まるか」ということ。
そのときは、「好ましい経験を伴った食事が好きなものとなる」という結論になりました。
好ましい経験といえば、まず最初に出てくるのは「おいしい」ということ。
初めて食べたときに、「おいしい」と感じた記憶があったならば、それ以降にその食べ物を嫌いになることはまずないでしょう。
甘味か、塩味か、酸味か、旨味か、苦味か、はたまた辛さか。
「おいしい」と感じた記憶の積み重ね、もっといえば「快」を伴う食事によって、特定の食べ物に対する肯定的な態度は育っていくのでしょう。



食べ物についてならば、このへんを自分は落としどころにしています。
しかし、音楽や歌についてはどうなのでしょう?
肯定的な記憶というだけで説明がつくものなのでしょうか。
歌詞がいいから好き。メロディかいいから好き。歌詞もメロディもいいから好き。
好きになるポイントは場合によって違うと思うのですが、「なぜ好きと感じるのか」が問題。
たとえば、20歳の男性がいたとして、その人が気に入る音楽ってどのようにして決まるのか。
まったく聞いたことがないジャンルの音楽を好きになる(一目ぼれ? 一聞きぼれ?)ことはあるのか。
ロックばかり聞いてきた人に、その人が気に入るであろう民謡を紹介できる?
クラシックばかり聞いてきた人に、その人が気に入るであろうジャズを紹介できる?
無論、そのジャンルの中で、具体的にどんなアーティストのものを聞いてきたかにもよるとは思いますが、まったく別ジャンルから引っ張ってきた音楽を紹介して、気に入ってもらえたならば、それはすごいことですよね。
音楽の要素・・・んん、メロディと歌詞? でも、洋楽を聞いて気に入ることもあるし、歌詞はそこまで重要な要素じゃない気がします。
となると、僕らが初見でその音楽を気に入るかどうかは、メロディ次第なのでしょうか?
その人が聞き慣れ親しんできた音楽に近いものがあるとすれば、それは好きなものとなりうるわけで・・・って、このへんは食べ物に似てきますね。
コード進行とか、調とか、拍とか、速さとか――そういった音楽を構成する要素が、好きな音楽に近いものがあるとすれば、自然とその音楽を好きになるのでしょうか。
ただし、「良い」と感じるものが「好き」とは限らないこともあるから難しいですね。イケメンだと思うけど好みじゃない的な。



ううむ、音楽ソムリエとかいたらすごいだろうなぁ。
好きな曲をアーティストも含めていくつか挙げてもらって、そこからその人が気に入るであろう一曲を紹介する的な。
・・・ん? 書いていて思いましたが、これって統計次第ではできるんじゃないでしょうか。
だって、やってることが「この商品を見た人は、こんな商品もチェックしています!」と一緒だし。
2つの好きな音楽があったとして、それら2つに共通する要素がわずかにでもあるのだとしたら、「こんな商品もチェックしています」を追いかけることによって、自分の嗜好に合った作品を見つけることができるわけか。
うーむ。
たとえば自分だと、平沢進トクマルシューゴ志方あきこZABADAK、Serphあたりが好きだけれども。
共通するのは・・・インディーズ? いやいやいや、音楽の話ですね。
これらのアーディストが好むメロディラインのつくり方が実は似ている、なんてことがあるのかもしれませんね!!(絶対ないと思うけど)
「好き」という感情は奥が深い。





ちなみに、巨乳派か貧乳派かというのも、自身の人生における肯定的な経験の記憶で割と決まってきます。
つまり中学生や高校生のうちから、ずっと同じものを見てきたのであれば、おのずとそれが好きになるってこった!!