雑記

Skypeやらその他SNSやらを通じて、数名の友人から誕生日祝いのメッセージをもらう。
もうそこまで祝える歳でもないのだけど、打算のないお祝いの言葉はとても嬉しいです。
どの人も割と疎遠になりつつあった人だったのだけど、こういう折にきちんと横着せずにメッセージを送ることができるのはすごいことだと思う。
最近の自分は見返りを求めてばかりだ。省みよう。



さて。
レッツ洋楽強化月間ということで、Gleeの"Don't Stop Believing"を聴いています。

原作は視聴したことないけれども曲だけは知っているというね。
この歌、日本語に訳そうとしたら、ところどころ抽象的な歌詞が多いせいか訳に迷います。

A singer in a smokey room
The smell of wine and cheap perfume
For a smile they can share the night
It goes on and on, and on, and on


ここの"For a smile"を日本語に直そうとしたら、難しい。
後ろの"they"が何を指すか。「店に集まった人々」と考えるのが自然かな?
"For a smile"は「微笑みのために」と訳すのが直訳だけど、「束の間の幸せ」と訳すのはどうか。
「たまたま出会ったワインを飲む人(たぶん♂)と、安い香水をふりかけた人(たぶん♀)は、タバコの煙がくすぶるようなボロい店で、歌を聞きながら談笑する。日常から少しだけ離れて、束の間の幸せを求めて夜を共に過ごす。そんな日常が世界のどこかで今夜も明日も繰り広げられているのだろう」という解釈。
ワインも香水も、それ単品でそこにあるのはおかしいため、そこにいる人間のメタファーなのかなという気がします。
香水をつけたままワインを楽しむというのは普通ない(・・・よね?)と思うので、ここでは2人以上いるのかなと予想しました。安酒ならまぁ両方使うって女性はいるかもしれませんが、普通ワインを楽しむときに香水はつけないはずです。いや、多分。多分ね?
「笑顔のために」と訳すのはかっこ悪いからなあ。訳すなら少しひねりたくなるのが人情ってもんじゃないか。
あと、関係ないけど、"For a smile"って見ると"For a while"って連想しちゃうよね。

Streetlight people
Livin' just to find emotion
Hidin' somewhere in the night


サビです。くっそ難しいです。
"Streetlight people"とは、直訳で「街灯の人々」か「街灯の下の人々」
暗い夜闇の中、上から降ってくる街灯の光に照らされた人々のことです。
夜遊びする若者、ホームレス、帰宅中のリーマン・・・。
どんなpeopleを指すのかはわかりません。
街灯の下にいる人々は"emotion"を見つけるようと生きている。
"emotion"を見つけようとしているということは、今は"emotion"を失っているということ。
つまり、「わくわくする心」をなくしてしまっているのだと解釈できます。
そのため、"emotion"は「わくわくする何か」とか「心を震わせる何か」と訳してもいいかもしれません。
最後の"Hidin' somewhere in the night"は、正直なところ自信がないです。
先行詞が"emotion"なのだとしたら、「その夜のどこかに隠れている心震わせる何か」と訳せます。
しかし、「この夜のどこかに俺(私)の心を震わせてくれる何かが隠れているはずだ!」というのは、なんというか、違和感が。なくはないけど、しっくりきません。
「この夜のどこかに」と限定するから気持ち悪いのか。
"in the night"というのを単純に「夜に」という場面を表すと考えたらどうだろう。
「街灯の下の人々は、夜、どこにあるかもわからない心震わせてくれる何かを見つけようと生きている」となります。
"in the night"と考えるか、"somewhere in the night"と考えるか。難しいですね。
あと、"somewhere in the night"が「見通せない未来」を隠喩しているという解釈は・・・どうかなあ?




しっかし、聴けば聴くだけ訴えているメッセージが迫ってくる。

少年、少女たちは夢を求めて寂れた町からやってきた。
いつしか夢を諦め、安物の香水とワインだけで笑える夜を過ごしてる。
街にいるのは"Strangers"。みんなよそ者。夢を追ってやってきた。
「こんなはずじゃなかった」と夜の街灯の下、心震わせる何かを切望する。
腹を満たすためだけに、毎日がむしゃらに働く。
そんな退屈な毎日を変えてやろうと、思い切るやつもいる。
成功するやつも、失敗するやつも、泣き言ばかり言って何も変えようとしないやつもいる。
けれど皆、街灯の下、初めに見た夢を思い出す。
街灯の下生きる者たちよ、気持ちを持ち続けろ。信じ続けるんだ。


だいたいこんなメッセージでしょうか。
時代も国もちがうのに、伝わってくるメッセージは変わらない。
世代をこえて愛される曲というのは、普遍性があると思う。