雑記

香川で教員をしている大学時代の友人のもとへお出かけしてきました。
屋島の展望台をふらふらと散策し、その後は屋島健康ランド(2時間で800円強!安い!)で風呂だのサウナだの楽しみ、カラオケで洋楽を1時間歌い、夕食に焼肉を食い、晩は午前5時までディアボロの大冒険をプレイする(ディアボロの試練92階で死亡)という大学生のような時間の過ごし方をしてきました。
小学校教諭として働いている彼ですが、やはり話題に上るのは教職という仕事のブラックさ加減についてです。
風呂に入りながら、食事をしながら、くどくどと何時間も話をしました。
小学校の先生の場合、出勤時刻は午前7時半〜8時くらい。一日に5〜6時間の授業がある中で、基本的に担任の先生に空き時間はなし。実技科目の一部は別の先生が担当することもあるそうですが、ほぼほぼ職員室からは出たきりだそうです。
たまに職員室に戻ることがあっても、職員室は事務の先生以外誰もおらず、カタカタとパソコンを打つ音のみが空しく響いています。彼いわく、「何か問題とか事故とかあったとき、誰も助けに行くことができない。このあたりは中学校の先生がうらやましい」とのこと。
「ケガとかケンカとかがあって、保護者に連絡がつくのは午後5時以降、夕方になることが多い。その対応を済ませてから授業準備やら分掌の業務やらを済ませるのだから、定時に帰るなどできるはずがない」
もちろん、午後9時や10時になるような日ばかりではないそうですが、現場の状態として、ギリギリの綱渡りが続いているようです。教頭・校長先生もピンチヒッターとして教室に赴かねばならない状態だとか。
「何よりまず、人が足りない。ようやく最近になって、この業界のブラックさが少しずつ報道され始めたのはありがたい」
教職員の負担削減のために、長野県では部活動の朝練禁止という動きがあるようです。
「例の電通の過労死の事件。あれが世間に大きな衝撃を与えたと思う。『未来ある若くて美しい東大卒の女性を、過剰強制労働によって過労死させた』というセンセーショナルな事件があって、そこまできてやっと社会が、国家が法改正やらなんやらに積極的に動くようになる。逆をいえば、そこまでの事件がないと変わらない」
「国ぐるみのブラック企業だよなぁ、教員はw」と二人で笑い飛ばしていました。もっとも、労働環境が笑えないレベルにまで落ち込んできている現状でありますが。
教員の質も大切ですが、今求められているのは数ではないのかな、と思ったりもします。まずお金をかけて、導く立場の教員が安心して気力に満ちた状態で仕事をできる環境にまで持っていくことが肝要じゃないでしょうか。
「税金で働いているお前たち公務員は文句いわずに働け」という古臭い考え方が、どんどん環境を悪くする。そりゃ文科省みたく天下り斡旋(あのニュースにはまいった)するクズを見ているとそういう気持ちになることもありますが、現場の先生方は95%以上の方が熱量を持って真剣に仕事に取り組んでいます。
だんだんと世論が変わっていってくれればいいよなー、というところが二人の会話の落としどころでした。


「俺が盛大に過労死したら環境改善されるだろうか」
「お前は美人じゃないし無理だろう」


ブラック企業ジョーク。