雑記

うむ、年末ですね。
誰がなんと言おうと年末だ。
年越しソバ食って、ガキの使い見て、除夜の鐘聞いて、まったり過ごします。
一年いろいろありましたが、実感としてあるのは、自分はまだまだ成長できるということ。
自分を曲げられる勇気と、こだわる姿勢があれば、いくらでも成長できるということを今年で学びましたね。
まだまだ立派な大人には程遠いですが、日々切磋琢磨していきたいものです。




最近考えたことメモ。
スポーツと学業の共通点って何だろうか。
ひとつの案として。。。どちらも成長するためには2つのものが必要となります。
ひとつは努力、もうひとつは科学。
努力というのは、いわば続ける力。
あきらめずに、根気よく、時には習慣化してやり続けていく力です。
継続は力なり。陳腐な表現ですが、的を射ています。
科学というのは、一般的には「あらゆる時・場面において同様の数値が得られる現象や行動」を指します。
つまり、手順があって方法があるということ。噛み砕いていえば、コツがあるということですね。
世の中にはコツを知らずに道を究めることのできる人はほとんどいません。
スポーツにはスポーツの、学業には学業の科学というものが存在します。
どうすれば効率よく肉体が成長するのか、どうすれば効率よく覚えられるのか。
科学はそこを教えてくれるわけですね。
そんなわけで。
努力に由来する「やる気」、科学に由来する「方法」。
このふたつがあって、スポーツも学業も高い効果が見込めるというわけです。




突然ですが練習問題。教師の場面指導のひとつです。
どうすればいいか。。。それは科学が知っている。




[問題]
あなたは小学校5年生の教師です。季節は秋、もうすぐ運動会です。
あなたは今日の体育の時間に、運動場でリレーの練習をしました。
タイムを計った結果、あなたのクラスは他のクラスよりも遅いことがわかりました。
一番速いクラスと比べて、8秒もの差があります。
そしてその原因は、間違いなく、太っていて運動が苦手なAくんです。
Aくんを責める子はいませんが、どの子もAくんのせいで負けているのだということはわかっています。
運動会目前にして、クラスの子どもたちは「どうせ勝てっこないんだ……」というムードになっています。
帰りの会、そんな子どもたちに対して、どういった指導を行いますか?




[選択肢]
A. バトン渡しの練習をしたりコーナリングの練習をして、Aくんの遅れを縮めるよう促す。
B. タイムの関係上勝てないと見切り、児童の頑張っていた姿を褒めて激励する。
C. 児童はまだ力を残している。頑張ればタイムは伸びると信じ、応援する。
D. 放課後などを使い、Aくんのトレーニングをする
E. その他





Aが50点、B・Cが0〜10点でしょうか。Dは現実味が薄いということで無評価。
Aは結果的にはタイムが縮まるかもしれません。しかし、今その場での動機付けには至っていません。
児童たちは「明らかにAくんのせいで負けている」ことがわかっているのですから、そのまま頑張ってもやる気は出ませんし、Aくん自身も申し訳ない気持ちになるでしょう。
B・Cは、教師自身が勝つことを放棄しています。頑張ったんだからいいじゃないか、という僕の嫌いな姿勢のひとつです。そして、勝てる策を授けずに応援だけするという点において、Aに劣ります。
Dは、現実味がありません。そもそも、放課後にそんな時間が確保できるのかどうかも怪しい(教師は超多忙)ですし、トレーニングしたところで2秒3秒も縮まるもんじゃありません。
個別の指導が悪だとはいいませんが、この場合、教師の自己満足で終わってしまう可能性のほうが高そうです。努力だけじゃダメなんです。



「じゃあどないせーゆーねん?」ってなりますね。
これ↓が上に敢えて書かなかった方法で、僕の知る限り最もベターな答えではないかと思います。



E. 遅れている分のタイムを40(人)で割る。



簡単に言えば、「遅れている8秒を40人で負担してしまいましょう」ということですね。
8秒を40で割ったら、0.2になります。つまり、一人頭0.2秒のタイム短縮を目指そうということです。
50m走や100m走において、0.2秒というのはコンディションによっては取り戻せるレベル……だと、僕は思っています。陸上の経験があまりないのでえらそうなことは言えませんが。
そして、リレーにおいて0.2秒タイムを早めるのであれば、バトン渡しやらコーナリングやらの練習をすればいいんです。
身体能力そのものは一朝一夕で伸ばしようがないのだから、別の点に着目してタイムを縮めるわけですね。
無論、膝の挙げ方や腕の振り方、フォームに注目してタイムを縮めるのもアリだと思いますが。
この40人で負担するという方法の何がいいかというと、児童に「なんか出来そうだぞ?」と思わせることができる点です。Aくんも例外ではありません。
「0.2秒縮める」という課題は、おそらくそこまで難しいものではありません。そのため、児童にとっての心的負担は大きくありません。
0.2秒縮めることが出来なかったとき、言い訳はできません。負けたときにAくんを責めることもできません。そんなことをしようものなら、「キミは0.2秒縮めるだけの努力をしたのか?」というふうになります。
「子どもへの動機付け」と「勝つための方略」が保障されるという点において、この方法はベターではないかと僕は思います。
まぁ、飽くまで机上の空論にすぎないので、もっと良い方法があるかもしれませんね。
努力は大事。でも科学も大事。