やっと「狼と香辛料#1」を読破しました。
感想を言うと、面白かったの一言ですね。何が面白かったのかを言うとなるとかなりの長文になってしまう予感がするので、僕の気に入ったポイントを数点列挙することにします。


1,主人公が賢い
まず、これが大きいです。あらかじめ特殊な能力を持っていたり、物凄く強かったりする主人公も嫌いではないのですが、平々凡々とした主人公が出来る限りの知恵をはたらかせるというお話の方が好みなのです。親近感が持てます。その点、この作品の主人公は実に良いですね。ヘタれてないのも好印象。


2,剣も魔法もないファンタジー
視点は飽くまでも主人公のロレンス、つまり商人の視点です。商人の武器は剣でも魔法でもありません。持てる武器はその頭のみです。つまり、考えて知略をめぐらすことこそが戦いなのです。その戦いは実にいろいろな場面で繰り広げられます。
また、話の展開はロレンスの日常に従って進んでいきます。その日常はごくごく平坦なもの。荷馬車で移動したり、顔馴染みの仲間に会ったり、物品の取引をしたり……。そこに非日常的なものが存在する余地などありません。ただ、ひとつのものを除いては、です。


3,ロレンスとホロの掛け合い
これなくして、この物語はありえないでしょう。ホロ――豊穣の神である少女と、一人前であると自負しつつも青さが抜けきらない商人ロレンスの楽しくも微笑ましいやり取りです。見ていて「あぁ、あの会話の輪に入れたらなぁ」と思えてしまう、そんな会話ですね。旅は道連れ、とはよくいったものです。


まぁそんなわけです。早く続きが読みたいなぁと思うわけですが、試験がだんだんと迫ってきているわけで……。でも、なんとなく買いに行ってしまいそうな予感。
あ、旅といえば、「学園キノ#2」が出てるんだっけ。