ラノベ紹介

電撃といえば、「キノの旅」です。というわけで、久し振りのラノベ談(・×・)
キノの旅」は、簡単に言えば、主人公である旅人・キノと、その乗り物であり言葉を話すモトラド二輪車)・エルメスが旅をするというお話です。旅先で出会う人々・国はいずれも個性的であり、読んでいて思わずにやりとしてしまいます。
でも、「キノの旅」のお話そのものは、笑うようなお話ではありません。話の随所随所に作者の皮肉が込められていて、どきりとしてしまうこともしばしば。ブラックジョーク満載です。
また、キノの行動はとにかくシニカルです。自分のやりたいようにやる、とにかく自己中心的な人間です。人助けをするのも、人殺しをするのも、ほとんど自分のため。自分の価値観がすべてだということです。邪魔するやつはパースエイダー(銃器)で一撃です。とても強いです。
しかし、まったく情が無いというわけではありません。それがよくわかるのが、「キノの旅2巻」の中に収録されている、「優しい国」です。詳しい話は避けますが、かなり早い段階で感情を表に強く出したキノを見ることができます。ちなみに僕は、この「優しい国」を読んでボロ泣きしました……。
「世界は美しくなんかない。そしてそれ故に、美しい」。これが「キノの旅」全体と通してのテーマなのでしょう。言葉の意味は、読めば自然とわかりますよ(^^)


余談:
この「キノの旅」ですが、見所がもうひとつ。それは「あとがき」です。
作者の時雨沢恵一氏は、面白いあとがきを提供することに生きがいを感じているのか、とにかくあとがきにこだわるのです。
どのくらいこだわるのかというと、あとがきを中書きに持ってくるくらいの凝り具合です(ネタバレ)。一歩間違えるとただの馬鹿扱いされてしまいかねませんが、僕はそんな馬鹿が大好きですよ!!
これから面白いあとがきが見られることを楽しみにしたいところですw